経営コンサルタントという職業は、漠然としたイメージを持たれるものの、その実態を詳しくは知られていないことが多いです。
実際の仕事内容の中でも、【リサーチ】は経営コンサルタントにとって、成果の根幹をなす重要な業務になっています。
今回は、このリサーチのやり方とコツをご紹介します。これを読んで、効率的かつ内容に不足のないリサーチができるようになりましょう。
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コンサルタントにとってのリサーチとは
そもそもコンサルタントにとって、リサーチとはどのようなものなのでしょうか。
コンサルタントは高度に論理的な思考に基づき、答えのない経営課題を解決していく仕事です。
その高度に論理的な思考を下支えするのが、「リサーチ」なのです。
リサーチの結果に基づき、そこから示唆を生み出すことこそがコンサルタントのバリューです。
リサーチをするだけではコンサルタントではなく、ただのリサーチャーなので、この示唆出しまで見据えたリサーチを行うことが必要になってきます。
リサーチのステップ
まずリサーチをする際にやってしまいがちなのが、闇雲にググったり、本を読んだりすることです。
これは限られた時間で成果を出さなければならないコンサルタントにとって、最悪のアプローチです。
では、正しいステップとはどのようなステップなのでしょうか。
それは以下の4つのステップで構成されるリサーチです。
STEP1:リサーチ前に示唆の仮説を作る
STEP2:仮説を立証するためのリサーチの枠組みを作る(設計)
STEP3:リサーチを実施する
STEP4:仮説を検証をし、示唆を出す
実際のリサーチのやり方とコツ
リサーチの正しいステップがわかったところで、それぞれを具体的に見ていきましょう。
STEP1:リサーチ前に示唆の仮説を作る
このステップが最も重要になります。
リサーチをする前の限られた情報を使いながら、出さなければならない示唆の仮説を作ります。
非常に簡易化するとすれば、「日本の人口は恐らく減っているだろうから、国内売上を維持向上するためには人口の減少スピード以上(具体的にはXX%以上)の顧客あたり単価の上昇を狙う施策が必要だ」というようなものが示唆の仮説になります。
リサーチでは、この人口の減少の部分を明確な数字にし、XX%の部分を明らかにすることが求められます。
STEP2:仮説を立証するためのリサーチの枠組みを作る(設計)
それではこの示唆を出すために必要なリサーチの枠組みはどのような枠組みでしょうか。
例の場合であれば、日本の人口の減少ペースがわかれば良いです。
この場合は、直近10年の日本の人口の減少率をCAGR(年平均成長率)で出すことができれば、示唆に繋がりそうだとわかります。
目標が明確になったら、あとはどこのソースの情報を用いて、どんな情報を具体的に集めるかを考えましょう。
この場合であれば、総務省の人口統計を10年分見て、人口の推移を調べれば良さそうです。
STEP3:リサーチを実施する
実際にリサーチするところが一番時間がかかりますが、STEP2でしっかりと設計できていれば、作業自体は単純です。
総務省の人口統計にアクセスして、該当する数字を拾ってエクセルにし、CAGRを算出するだけですね。(CAGRの算出方法については、ググってみてください)
STEP4:仮説を検証し、示唆を出す
調査が完了すれば、仮説を検証して、示唆を確定させましょう。
今回の場合は、実際に人口減少が進んでおり、仮説が合っているので示唆のXX%をCAGRと置き換えれば、示唆を確定させることができますね。
仮説と違っていた場合は、少し設計からやり直すという可能性もありますが、その場合、次はより進化した仮説を検証するための設計にできるはずです。
4つのステップについては以上です。
このステップ毎の進め方を真似するだけで、あなたもコンサル流のリサーチができるようになります。
事業会社の社員や、学生のリサーチにも使える効率的な方法なので、ぜひお試しください。
まとめ
リサーチに関して、概念を理解いただけたのではないだろうか。
コンサルタントにとっては基本的なリサーチのやり方を通じて、もしコンサルタントに興味をもった方がいれば、この機会にコンサルティングファームの転職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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文:Agenda編集部