新卒市場や転職市場で人気のコンサル業界ですが、コンサルティング会社について、あなたはどのくらいご存じでしょうか。
この記事では、種類別に各コンサルティングファームについて紹介していきますので、コンサル業界に興味がある人は是非ご覧ください。
また、ベンチャー系コンサル企業や各方面に特化したコンサルティングファームについては以下の記事をご覧ください。
>>人事コンサルって?仕事内容と代表的な企業・ファームを紹介
>>デジタル領域に強いコンサルティングファーム一覧
>>注目のベンチャーコンサル10選|AI、マーケティング特化ファームなど業界別に紹介
コンサルティングファームの種類
コンサルティングファームには様々な種類があります。
具体的には、戦略系コンサルティングファーム、総合系コンサルティングファーム、IT系コンサルティングファーム、シンクタンク系コンサルティングファームといった種類です。
以下では、具体的にどんな会社があるのかという事をご紹介していきます。
戦略系コンサルティングファーム
戦略系コンサルティングファームでは、経営戦略全般のコンサルティングを行います。
単純に言うと、その役割は企業の意思決定を支援することです。
クライアント企業には自社の事業について熟知した優秀な人々がいますが、その人々でさえ気づかない経営課題を見出し、答えの出せない課題に解を示すことが彼らの仕事です。
代表的な企業を以下紹介致します。
マッキンゼー・アンド・カンパニー
戦略コンサルの中では知らないものはいないほど有名なファームです。
マッキンゼーは、ボストン コンサルティング グループ、ベイン・アンド・カンパニーと並ぶ世界最高峰のコンサルティング・ファームといわれ、MBBと呼ばれています。
この3社の中で一番早い1926年にアメリカのシカゴで設立された会社で、設立者はジェームズ・O・マッキンゼーです。
“My Own McKinsey”という文化があり、「組織目標の達成のために個人がある」のではなく、「個々人のキャリア・ゴールを支援する」と考えられています。
そのため、入社前から英語研修を受けられるなどキャリア支援も充実しています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ボストンコンサルティンググループ
ボストンコンサルティンググループは、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ベイン・アンド・カンパニーと並ぶ世界最高峰のコンサルティング・ファームといわれ、「MBB」と呼ばれています。
1963年にブルース・ヘンダーソンによって、ボストン・セーフ・デポジット・トラスト銀行のコンサルティング部門としてBCGは設立されました。
日本との関わりが非常に深いファームであり、日本の戦略コンサルティング市場においてはもっとも存在感が大きいファームであるといえます。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>BCG(ボストンコンサルティンググループ)とは?年収・プロジェクト事例も紹介
ベイン・アンド・カンパニー
ベインは、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループと並ぶ世界最高峰のコンサルティング・ファームといわれ、「MBB」と呼ばれています。
前2社より遅い1973年に設立され、設立当初から徹底的な成果主義を掲げています。
自社自身に対してもクライアントに対しても、現状に決して満足しない起業家精神文化をもち、業界の改革者であり続けることを重視しています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>ベイン・アンド・カンパニーとは?年収・プロジェクト事例を紹介
コーポレートディレクション
コーポレート・ディレクションは、1986年に日本で設立された戦略コンサルティング会社です。
1986年、ボストンコンサルティンググループに在籍していた10人のコンサルタントが集まって設立した会社であり、設立者の1人は株式会社経営共創基盤の現CEOである冨山和彦氏です。
コーポレート・ディレクションは独立系の日本発コンサルティング会社であるため、日本企業の実情に応じた柔軟なコンサルティングを提供しているといえます。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>コーポレートディレクション(CDI)とは?年収・プロジェクト事例も紹介
ローランド・ベルガー
ローランド・ベルガーは、ドイツのミュンヘンを本拠とする、ヨーロッパで最大の経営戦略コンサルティングファームです。
現会長のローランド・ベルガーが1967年に設立しました。
「企業家精神」を原動力に成長し、グローバル市場で高い評価を受けています。
米国企業とは異なる、欧州系企業ならではの企業文化も特徴の一つです。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
A.T.カーニー
1939年にマッキンゼーの共同経営者であったA・トム・カーニーが、マッキンゼーから独立するという形で、A.T.カーニーを設立しました。
経営戦略や新規事業開発、海外投資といった単発の案件はもちろん、クライアントに対してオペレーションを含めて長きに渡って業務改善コンサルティングを手がけるスタイルの案件も担当することが多いのが特徴です。
グローバルな経験を積めるなど、キャリア支援にも力を入れています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
ドリームインキュベータ
ドリームインキュベータは、2000年に東京で設立された日系コンサルティング会社です。
「日本発の事業・産業育成集団」として、ボストン コンサルティング グループの日本代表を務めていた堀紘一氏が中心となって設立した会社です。
事業領域は「コンサルティング」ではなく「ビジネスプロデュース」であると述べ、ビジネスの領域で新たな付加価値を創造(=プロデュース)することを創業以来の目的としています。
そのため業界自体を変える意志・問題意識をもつリーディングカンパニーとの案件が60%を占めています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>DI(ドリームインキュベータ)とは?年収・プロジェクト事例も紹介
総合系コンサルティングファーム
総合系コンサルティングファームとは、トップマネジメント層から一般社員層まで会社全体の企業課題を、戦略立案などの最上流からシステム構築・運用までのコンサルティングテーマを一気通貫で行っているコンサルティングファームです。
代表的な企業を以下紹介致します。
アクセンチュア
アクセンチュアは、世界最大規模の経営コンサルティング会社です。
幅広い業界へのコンサルティングサービスを提供しており、保険業や小売業やエネルギー業、さらには航空宇宙や防衛産業にまでその範囲を広げています。
また、IT系のサービスを得意としており、テクノロジーが急速に発達する21世紀においては更なる活躍が期待できる企業だといえるでしょう。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
EYアドバイザリー
EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングは、会計事務所を母体とした総合系コンサルティング会社で、Big4の一角をなしています。
EYはメンバーファーム制を採用しており、世界中にあるEYのメンバーファームの中でも日本におけるメンバーファームのことを、EY Japanと呼んでいます。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>EYアドバイザリー・アンド・コンサルティングとは?年収・プロジェクト事例を紹介
KPMG
KPMGコンサルティングはKPMGジャパンのメンバーファームであり、KPMGのグローバルネットワークも活用しながら、サービスを提供しています。
ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジートランスフォーメーション、リスク&コンプライアンスという3分野において豊富な経験とスキルを有するコンサルタントが質の高いサービスを提供しています。
KPMGコンサルティングもBig4の1つです。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>KPMGコンサルティングとは?年収・プロジェクト事例を紹介
ベイカレント
ベイカレント・コンサルティングは、ビジネス規模を順調に拡大しつつもベンチャーらしさを失わない完全独立系の日系ファーム企業です。
元経営者や外資系ファーム出身者、若いうちから実践で鍛えられた若手など、優秀な人材が多数在籍しており、
将来的には、経営力を身につけ大企業の役員や管理職としての活躍を目指す方、実践経験を積み起業・独立を目指す方など、
「経営」を強く志向する新卒社員が毎年多数参画しています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>ベイカレントコンサルティングとは?年収・プロジェクト事例を紹介
アビームコンサルティング
「アビーム」には「Asian Beam(アジアの光線・力)」という意味が込められており、アジア発のグローバルコンサルティングファームとして、力強くあり続けることへの決意を表しています。
また、「アビーム」とはセーリング用語で「横風を力に変えて進む」という意味を持ち、「最大限の推進力を持ってクライアントのビジネスを支える」という経営理念をも表しています。
欧米流のグローバルスタンダードを単に当てはめていくのではなく、日本企業の意思を尊重しつつ、現地の価値観(文化や慣習)を重視した日本流のコンサルティングスタイルをとっています。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>アビームコンサルティングとは?年収・プロジェクト事例を紹介
PwC
PwCコンサルティング合同会社(PwC)は、会計事務所系のコンサルティング会社が統合してできたコンサルティング会社で、Big4の1つに数えられています。
PwCは大きく分けると2つの部門から成り立っており、1つがM&Aや事業再生・再編の専門家であるディールズ部門であり、もう1つは経営戦略の策定から実行まで総合的に取り組むコンサルティング部門です。
PwCはメンバーファーム制を採用しており、世界各国にPwCのメンバーである会計事務所などが多く存在しているため、財務会計領域では国内でもトップクラスの会社だといえます。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>PwCコンサルティングとは?年収・プロジェクト事例を紹介
デロイトトーマツコンサルティング
4大会計事務所のなかで唯一、傘下にコンサルティング会社を有している総合系コンサルティング会社です。
Deloitte Touche Tohmatsuのメンバーファームで、監査法人トーマツ(最大級の会計事務所)、DTC-FAS(財務アドバイザリー)とも連携し、あらゆるサービスラインで、かつ、クロスボーダー案件にも対応しています。
人を育てる社風があると言われており「Up or Out」といわれる外資系に顕著な厳しい社風というよりは、厳しい中でもコンサルタントとして一人前になるまで社内でしっかり面倒を見るという考え方が浸透している。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>デロイトトーマツコンサルティング(DTC)とは?年収・プロジェクト事例を紹介
経営共創基盤(IGPI)
IGPIは2007年に日本で設立された日系コンサルティングファームです。
事業面を支援する「コンサルティングファーム」、財政面を支援する「投資銀行」、資金の貸し手である「プライベートエクイティファンド」のサービスを全て一気通貫して提供する、新しい業態のファームです。
また、IGPI最大の特徴はハンズオンという支援スタイルで、戦略の立案から実行まで支援しています。
IT系コンサルティングファーム
IT系ファームとは、IT戦略立案やITシステムの導入・保守・運用などを切り口に、クライアントの課題解決に取り組むファームです。
代表的な企業を以下では紹介していきます。
IBM
日本アイ・ビー・エム(IBM)は、1937年に設立された日本最大規模のコンピュータ関連企業です。
IBMは事業の一つとして、戦略コンサルティングサービスを行っています。
IT関連のイメージが強いですが、コンサルティング領域としてはITに限りません。
新事業創出やグローバル展開の支援などの「事業戦略」や、組織変革を行う「組織戦略」など、いわゆる戦略コンサルティングファームが扱う分野は網羅しています。
また、当然ながらIT領域には強みを有しています。
テクノロジーの進歩が激しい現代において、IBMが有している豊富なテクノロジー知識は需要が大きいです。
ITを活用した戦略立案や、システム導入のコンサルティングをする際も、実際のサービスの運用や構築まで一貫してIBMが担当できるという強みがあります。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
シグマクシス
シグマクシスは、2008年5月に設立された日系のIT系コンサルティングファームです。
総合商社である三菱商事が、投資ファンドであるRHJインターナショナルと組んで立ち上げたという経緯を持っており、設立から8年目にして東京証券取引所マザーズに上場している企業です。
コンサルティングファームでありながら事業会社の色も強く有しているということが特徴として挙げられます。
シンクタンク系コンサルティングファーム
シンクタンクとは、官公庁をクライアントとし調査・提言を行うコンサルファームです。
多くのシンクタンクでは、他のコンサルファームと同様に民間企業へのコンサルティングも行っています。
代表的な企業を以下では紹介していきます。
野村総合研究所
野村総合研究所は、1965年に日本初の本格的な民間総合シンクタンクとして誕生した「旧野村総合研究所」と、1966年に設立され日本で初めて商用コンピュータのビジネス利用を実現してきた「野村コンピュータシステム」が、1988年に合併して誕生しました。
元々はシンクタンクですが、現在ではシンクタンク案件よりも民間企業へのコンサルティングの割合が高くなっています。
IT部門とコンサル部門に分かれておりIT部門の方が大きいですが、コンサル部門にも450人超在籍しており、外資系ファームの日本支店よりは断然多い人数です。
知名度も高く、日系コンサルの中でもっとも有名な大手企業といえるでしょう。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>野村総合研究所(NRI)とは?年収・プロジェクト事例を紹介
日本総合研究所
日本総合研究所(日本総研)は、1969年に日本で設立された、シンクタンク系のコンサルティング会社です。
日本総研は、三井住友フィナンシャルグループの中核企業の一つであり、多岐に渡る事業を展開しています。
たとえば、ITを基盤とする戦略的情報システムの企画・構築を行ったり、経営戦略・産業振興等のコンサルティング、そして新事業の創出を行うインキュベーションなどを行っています。
また、シンクタンク系の強みであるデータリサーチ業務も勿論メイン業務としています。
三菱総合研究所
1970(昭和45)年、三菱創業100周年の記念事業として誕生した三菱総合研究所(以下、MRI)は、シンクタンクをビジネス基盤として、世界的・国家的課題から生活に関わる身近な課題まで解決策を立案し、政府や企業に提案しています。
採用ページではミッションとして“知のバリューチェーン”を掲げており、社会課題を起点に事業を展開、解決するべき課題を見定めたうえで社会といくつもの接点を持ちながら価値を提供することが、あるべき未来の実現につながるという考えが根底にあるといいます。
同社採用サイトでは、社会課題の認識から、解決のための戦略立案、実施、評価改善までの一連のプロセスに紐づく形で、「三菱総研グループの活動・事業」が規定されている。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング
政策研究・提言、マクロ経済調査、コンサルティング、グローバル経営サポート、セミナー等を通じた人材育成支援など、国内外にわたる幅広い事業分野において多様なサービスを展開している。
他の多くのシンクタンクがシステムコンサルティングやシステム構築を事業の主力とする中で、同社はシステム開発部門を持たない純粋なシンクタンクである。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
>>三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)とは?年収・プロジェクト事例を紹介
富士通総研
富士通グループのシンクタンク・コンサルティング会社。
富士通総研の強みは日本最大級のグローバルICT企業である富士通のグループ会社であることです。
富士通グループにおけるITサービスや各種ノウハウ、海外拠点からのグローバルな知見など富士通の総力を活かしたコンサルティングが可能となっています。
「コンサルティング」「研究開発」「経済研究所」の3つの分野を軸に三位一体となってクライアントに最大のサービスを行います。
さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はコンサルティング会社について見てきましたが、様々な種類のコンサルティングファームがあったと思います。
漠然とコンサル業界を目指すのではなく、どんな種類のコンサルティングファームを目指すのかを明確にしてからコンサル業界を目指した方がいいと思います。
ぜひ今回の記事を転職の際の参考にして、自分に合った会社を選んでください。
また、コンサル業界を目指したいという方は、転職・就職エージェントの力を借りてみてはどうでしょうか。
就職活動を行うにあたり、自らの進捗具合や選考通過に対するアドバイスは客観的であればるほど、自分のためになります。
また、情報収集などは自分一人で行うよりも、エージェントなどと一緒に取り組んだ方が多くの情報が得られます。
コンサル業界におすすめのエージェントとしてコンサルスキル養成所として話題をよんでいる『STRATEGY:BOOTCAMP』やコンサル業界専門の転職エージェント『アンテロープ』があります。
その他、おすすめのエージェントを紹介する記事を載せておきますので、エージェント選びの参考にしてみてください。
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文:Agenda編集部